ある日2

ある日。

いつものように出勤。今日は道が混んでいないと思ってずっと目をつむっていたら、いつのまにか途中で大渋滞となったようだ。車が全然、動いていない。時計はチクタクと進む。遅刻するかな、間に合うかなと思いながら沿道を眺めていると、確か先日まではモノトーンだったはずのドイツ大使館前のクマの銅像が、原色に塗り分けられている。何かお祭りがあるのか。ベルリンの壁の記念日に向けてなのか。もう10月になれば、一年も終わる。空が高くなって、秋の気配が漂っている。

 

今週のお題「読書の秋」

『シャイニング』スティーブン・キング。真夏に読んだときでさえ、背筋が凍るような思いをして、後ろを振り返ることすら出来なくなってしまった。冬に読めば、暖房が効いた部屋でも閉塞感は一層に増し、怖くて読めないのではないか。秋だったらどうだろう。ものがなしさが感じられて、恐怖は薄まるだろうか。

ある日1

ある日。

午前3時起床。コーヒーを淹れて、仕事。4時過ぎ、洗濯機を回す。6時、子どものホットケーキを焼く。7時半、出勤。

今日はオフィスにはひとりだけなので、音楽を聞きながら、月末の書類などをまとめて作成。

通勤タクシーのドライバーは少し気が短い。直進する信号が赤だと、必ず右折してしまう。そして次の信号で左折、その次の信号でもう一度左折して、元の道に出る。ドライバー曰く、道が空いているからこのほうが走りやすいというが、タクシー代を払っている身のことは考えてくれないようだ。今朝も、右折しようとするのをやんわりと制止して直進してくれるように頼むと、しばらくブツクサと言う。それを静かにやり過ごしてみると、別に道は混んでいない。いつもより早くオフィスへ着いたくらいだった。